ジムニーJB64での災害での利用について考えたこと

ジムニー購入のきっかけの一部(動機)

  2023年5月に石川県能登半島を震源としたM6.3 最大震度6強の地震が発生しました。

クロカン四輪駆動車であるジムニーでは災害時にどのような強みがあるか考えてみました。

 

元々ジムニーを購入したきっかけは下記の2点です。

  • 東日本大震災で被災した時の経験から、道以外のところも走りたい(悪路走破性
  • 最近豪雨が多いので水没しにくい車が欲しい

 

上記機能は災害時にも力強く生活または避難のサポートをすることができると思っています。

また上記を目的としてジムニーを購入しました。

さらに上記目的のための性能向上をするためにはどうすべきかについても記載しています。

 

悪路走破性

  そもそものコンセプトがセンターデフはないもののクロカン向け4輪駆動車なので悪路走破性は高いです。

  標準ではフロントデフはオープン、リアデフは標準はオープンですがオプションでヘリカルLSDを装着できます。

対角スタック に気を付ければ、トランスファーが2H(後輪駆動)や4H(4輪駆動 トルクは標準)でも悪路走破性はそこそこあります。

またJB64ではトランスファーを4L(4輪駆動 トルク最大)にすることでブレーキングLSDの機能を利用でき、タイヤが空転しようとする時に車両側が自動でブレーキをかけることでスタックしにくい車両になっています。ブレーキングLSD機能は4Lの時のみ作業します。

つまり道以外のところも走れそうです。

 

ただし軽車両の場合、64馬力の規制があるためエンジンのパワーおよびトルクは限定的になります。

このため悪路での登坂性能を向上させるためにはトルクアップの施策をすることで悪路走破性はさらに向上すると考えています。

ただしJB64では前輪と後輪用のドライブシャフトの径が 異なり、前輪のドライブシャフトが細くなっていますので、トルクを大きくする(または曲げモーメントを大きくする)とフロントのドライブシャフトが先に折れますので注意が必要です。

フロントのドライブシャフトを太くすると後輪が破綻する可能性がありますのでチューニングまたは壊れた際の修理費用は桁が変わるほど大きくなる場合があります。


なお純正タイヤはブリジストンのデューラー H/Lです。

悪路走破性を向上させるためにマッドテレーンタイヤ(MTタイヤ)の装着を計画します

曲げモーメントを大きくする予定はありませんので、タイヤの外径は変更しません。

 

車両を軽量化することで登坂能力を向上させることもできますが、軽量化した場合はぬかるんだ道でのスタックの際に荷重が足らずに駆動輪が空転する可能性があります。

4輪駆動車ならではの考え方ですが、軽量化も限定的にしなければなりません。

とはいえ緊急時用の脱出ツールなどを若干車載したりしますので、車重は重くなりがちなのがジムニーの特色かと思います。

 

 

悪路走破性その2 車両幅が小さいため細かい道を走破可能

  災害時に避難範囲または避難経路を確保するためには、細い道または獣道を走破することもあるかもしれません。

そのため災害時においては、幅と長さが小さい軽自動車が最良だと思っています。

特に林道を走破する場合には、普通自動車サイズの車両よりも軽車両の方が通過できる可能性は大きくなります。


外部から視認してもらえる色

 災害時に景色に溶け込むボディーカラーではなく、見つけてもらい易い色にしました。

ピュア ホワイト パール(XC限定色)です。

避難中に車が動けなくなっても風雨はしのげます。横転さえしなければ視認しやすい色にしました。

また日焼けにしくい色というのもポイントです。

 

というのは建前で、実際は車両が横転した際に塗装が一番強い意をを選びました。

つまり塗装膜が一番厚いであろう白系です。

XCでは白系の色はピュアホワイトパールしかありませんので、一択でした。

なお、パールになったことで白の塗装の上にクリア層が追加されますのでさらに塗装の膜は厚くなっています。


水没しにくい車

 ジムニーは30cmまでの水位であれば走行可能です。

リフトアップしてもデフの位置を上方へ引き上げなければ水没しない水位が上がらないため、水没対策としての意味がないので、リフトアップする予定はありません。

タイヤの幅を変えずに高さを変える(扁平率を大きくする)ことでタイヤの外径を大きくし、デフの位置を上にすることはできますが、ディーラーからはタイヤとボディーのクリアランスは小さくしない方が良いというお言葉をいただきましたので、タイヤサイズはノーマルのままで運用していく予定です。

あくまでも合法に運用することが前提です。

またタイヤ外径を大きくすると曲げモーメントが増大しますのでドライブシャフトが破断する可能性が高まります。

そこでドライブシャフトを太くすると今度は後輪、トランスファー またはミッションへの負担が増大しますのでこれらの故障リスクが高まります。

するとフロントのドライブシャフトの修理費用以上の出費が予想されますので注意が必要です。


 

他の本格的なクロカン四駆車は倍以上の水位でも走行可能ですが、車両が大きすぎるため獣道は通れません。どちらが良いかはドライバーの生活環境とリスクの問題です。正解はありません。


参考リンク:SUZUKI ジムニー


結論 上記の視点からジムニーJB64を選択した

  石川能登半島の地震の11か月前に上記を検討し、JB64を購入しました。

 実は普通車ではなく軽車両を選択したのは、税金が安いからという切実な原因もあります。


 犠牲者が出てしまっている地震です。ご冥福をお祈りするとともに被災者および関係者にはせめて雨が降らないよう また 先の地震が本震でありますようお祈りいたします。

 

 

下記は納車後に追記しました。 


2024年1月の能登地震の現地状況をTVで見た

 残念ながら2023年の能登地震は地震は本震ではなかったようです。

 能登半島で2024年1月1日 16時に最大震度7の地震が発生しました。

 

犠牲者の方旗へのご冥福をお祈りいたします。

 

  現地の道路の被災状況は液状化に関しては、東日本大震災の方が甚大であるように見えるものの、道路そのものの地割れは珠洲市の方が酷いように感じました。

 震度7での被災の場合、MTタイヤを履いたジムニーでも道路を走破するのは難しいのかもしれないとも思いました。

 被災地から一度だけ移動するのにはジムニーが有効であると思うが、被災地を継続的に走行するにはキャタピラーでないと難しいとも感じました。

 とは言え、大部分の道路は走行することが可能であるようにも見えるのでジムニーの災害時の利用は友好的であるのではないかと確信しました。


東日本大震災の他にあまり被災したくはないですが、今後30年間での大地震の発生確率は81%。

もう一回被災することがあるかもしれません。

30年後までジムニーを乗り続けて万が一の際には荒れた路面の走破性を存分に発揮して、物資の補給や最終避難ができ、生存の可能性を少しでも改善していきたいと思っています。

 

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